2005年10月20日

蝉しぐれ(2004,JP)

蝉しぐれ
江戸時代の東北の海坂藩。下級藩士の牧文四郎(市川染五郎)の父(緒形拳)は、藩の派閥抗争に巻き込まれ、冤罪によって切腹を命じられた。以後、文四郎は謀反をおこした父の子として数々の試練にさらされるが……。
(FLiX)


 予告編を観てもあまり興味が持てず(だって、映画の核になってるっぽいセリフを予告編でバラしてたから) 観る気もほとんどなかったのですが、中学生の『国語便覧』をなんとなくながめていたら「藤沢周平…蝉しぐれ」という文字が目に飛び込んできました。おぉ、国語便覧にも載るくらい有名な話だったのか、観てみよう…ってことで観てみました(単純)。
 私の予想では子ども時代がストーリーの三分の一、大人になってからのやり取りが三分の二だったのですが、予想以上に子ども時代のエピソードが長かった。まぁ、子ども時代の数々のエピソードがあるからこそ後半が生きてくるのであろうと好意的に観ていたのですが、退屈と言えば退屈…たらーっ(汗) 前半も後半も、日本人にしかわからないと思われる「沈黙の美」とでも言いましょうか、セリフはないけど行間を読め!みたいな、そんな雰囲気に包まれた映画でした。四季の映像の数々も美しかったです。
 染五郎さんが予告編でセリフをバラしちゃってるので、今日は代わりに他のセリフでしめくくりたいと思います。

人はね、1分でその人のいいところを見つけて
1時間で尊敬するようになり
1ヵ月で愛するようになる。
でも、忘れるのには一生かかるのよ

何のセリフだったか忘れたけど。多分、こんな感じのセリフだったと思う。

 ところで、一青窈の『かざぐるま』はあくまでイメージソングであって、劇中やエンディングで流れるわけではないのですね…。ちょっと残念でした。

久しぶりに映画レビュー書きました。今後もよろしくで〜すグッド(上向き矢印)るんるん人気blogランキング


posted by Deanna at 23:32| Comment(6) | TrackBack(12) | Movies I've Ever Seen(邦画) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
確かに子供時代は長かったですね。
どうも私は少年文四郎と、そのお友達との会話シーが学芸会みたいで、むむむ・・・。
子供時代から、青年染ゴロー文四郎への橋渡しもシックリきませんでしたわ。
藤沢作品の描く、日本の奥ゆかしい心と、美しい景色は、堪能させて頂きましたが・・・
そろそろこれ系は鑑賞は打ち止めにしたいです。次は山田洋次&キムタクらしいし・・・(これが案外よかったりして・・・^^;)

ってことで、関係あるよな無いよな・・・
ラクサナ母は明日、NPOのボランティアで、山へ木こりに行ってきます。。。どうか腰痛が悪化しませんように祈ってて下さいませ。

それはそうとTBが・・・なんかできませんので、コメントのみ長々とさせて頂きました。
Posted by ラクサナ(母) at 2005年10月21日 19:31
jamsession123goはこの映画を観ようかどうしようか迷っているのですが、あまり時代物が好きじゃないことと、褒めるブログをあまり見かけないので、どうも、食指が今ひとつ動いていきません。
Deannaさんの評も「今一だった」と読むような気がして...
やっぱり見送りかな。

今日、「消しゴム」見てきます。
Posted by jamsession123go at 2005年10月22日 07:55
映画はDVDレンタル待ちです。
故黒沢監督は山本周五郎を好み、今時の監督は藤沢周平好みですね。

原作は私にとって面白いというか、高校生の頃に読んでればよかったと思わせる内容でした。
女性が読んでもさして面白いとは思えない男の子の友情と成長物語りだから。※映画でもそうでした?

今の若者とは大違いのあの時代。いやおうなく大人としての責任を負わされ、「家制度」の維持に汲々としなければならなかった武士社会は、若き日々を謳歌できない残酷さがありますね。
それでも友情を育み、着々と成長してゆく主人公の姿が、活字を通して目に浮かぶようでお気に入りの小説になりました。

生きることに疑問を持った今の若者は、時代小説など読むとなんらかの指針を受けることがあるんじゃないかと勝手に思ってます。
Posted by NODA at 2005年10月22日 09:11
>ラクサナお母さま
少年シーンは、セリフが棒読みっぽくってイヤでしたねー。
次はキムタク&山田洋次監督なんですか?うーん。観たいような観たくないような。公開されたら考えよう。

お母さま、腰の具合は大丈夫ですか?娘は運動会でちょっと筋肉痛です(あんまり走ってないのに)。

>jamsession123goさん
見送りで正解だと思います。はい。レンタルで十分だと思うな。
「消しゴム」、どうでしたか?

>NODAさん
映画でも男の友情と成長物語も(も?)主でしたよ。そっちを主にするならするでもっと時間を割けばいいのに、よけいなこと(文四郎とふくの愛情物語)にも時間を割いていて、主軸がどっちなのかわけがわからん…って感じでした。残念!
時代小説は読んだことがないですが、挑戦してみようかな?
Posted by Deanna at 2005年10月23日 14:05
こんにちは♪
TBありがとうございました。
山田洋次監督の2作品に比べると、この作品は今ひとつ私の評価は落ちますが、それでも日本人の心が描かれているのでやはり好きな世界です。
子供時代が半分近くあったので、俳優のチェンジがとても気になったのが残念。
あとはお笑い芸人さんを二人も重要な役に配したことはどうなのかなぁ?って思いました。
Posted by ミチ at 2005年10月30日 00:16
>ミチさん
コメントありがとうございます。
日本の移り変わる四季の美しさ、あれは独特のものなので 日本人監督にしか撮れないなーという感じがしました。
お笑い芸人起用は、私の中では「やめてくれ〜」状態でしたが…(汗)。
Posted by Deanna(管理人) at 2005年10月30日 11:05
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