シネコンの映画はどれもこれも既に観たやつか興味のない映画ばっかりで、久しぶりにミニシアター系の映画を観てみようと街まで出かけてみた。
観た映画は、ジュード・ロウ主演の『こわれゆく世界の中で』という映画。
ロンドンのキングス・クロス。建築家のウィル(Jude Law)は、この地区にオフィスを開き、都市再開発の巨大プロジェクトを請負っていた。私生活では映像作家リヴ(Robin Wright Penn)とその娘と暮らしていたが、心のバランスを崩して苦しむ娘の存在がリヴとウィルの間に暗い影を落としていた。そんな時、彼のオフィスが2度も窃盗の被害に遭う。やむを得ず自ら夜のオフィスを見張り始めたウィルは、やがてオフィスに侵入しようとしていた少年を発見、少年の身辺を探るうち、次第に彼の母親アミラ(Juliette Binoche)に心惹かれていく。
なんか、主人公のウィルってどーしよーもなくわがままで女にだらしないんですよ。リヴ好きって言った次の瞬間、アミラと寝てるんだもん。意味わかんない。客観的に見ると「こーゆー男にはだまされたくない」って思うけど、当事者から見ると「優しくていい人」に見えちゃうんでしょうねー。リヴもアミラも気の毒だわ、振り回されて…
原題の‘Breaking and Entering’だと、この映画のテーマがはっきりわかります。何かを産み出す時(次に進む時)には何かを壊さないといけないことだってあるんだ、と。古いものにしがみついていても仕方がない、と。
ウィルは建築家で、外観を整備する(古いものを壊して新しいものを産み出す、作り出す)才能はあっても、人間関係ではそんな簡単に外観整備はできなくて、けっこう一人でウジウジ苦しんでましたよ、というお話。
嫌いじゃないです、こういう話。
でも、主人公に共感できない。マザコンでわがままな男にしか見えない。私はイヤだ、こういう人。
これを観た後、もう1本『華麗なる恋の舞台で(Being Julia)』を観ました。こちらは、オトナの恋愛物語。オトナの女性の潔さがなんともかっこよくて、スカッとしました。
予告で流れていた「あるスキャンダルの覚え書き(Note on a Scandal)」「それでも生きる子供達へ(All the Invisible Children)」「幸せのレシピ(No Reservations)」が気になってしかたない。
特に「それでも生きる子供達へ」は、『“世界中の子供たちの窮状を救うため”というイタリアの女優マリア・グラツィア・クチノッタの呼びかけにユニセフと国連世界食糧計画が賛同し、7ヵ国から7組8人の映画監督が参加、それぞれの国の子供たちの過酷な現実を独自の視点で描き出したオムニバス・ドラマ』だそうで、ジョン・ウーやスパイク・リー、リドリー・スコットも名前を列ねています。観たら苦しくなるような映画っぽいけど、観ずに無視できる映画でもなさそう。
「あるスキャンダルの覚え書き」は、ケイト・ブランシェットとジュディ・デンチという2大アカデミー主演女優賞獲得女優がすんげー火花を散らしてそうで、怖いもの観たさだったりもする。
映画にあけくれた1日もそろそろ終わります。
そうなの!?
でも、なんとなくわかる気がします。女性は極端に憧れるか極端に憎むか、差が激しいから(苦笑)。「良い人」ってあいまいな表現よね…