2015年09月07日

アナムネーゼとアセスメント

田舎町の、さらに山奥の、小さなお店でお一人さまランチを満喫していた日曜日の昼下がり。
お店にいたのは初老の夫婦が1組、家族連れが2組、若いカップルが1組、30代半ばから後半かと思われるカップルが1組。
この30代半ばかと思われる男女。気になって気になって仕方なかった。
というのも、たまたまテーブルが隣り合わせだったこともあるだろうが、会話の内容がイケてなかったからだ。

まず、女性がこう切り出した。
「スーパーの店長をなさってるんですか?」
男性は「はい」とだけ答えてあとは黙ってしまった。

この男女は初対面なのか?
でなければ、こんないい年した男女がいきなり職業についての会話を始めたりはしないだろう。

しばらくの沈黙のあと、女性はさらに「店長になられて、もう長いんですか?」と尋ねたが、男性は「8年くらいですかね」と答えたまま、また黙ってしまった。
女性はさらに頑張って「お住まいは◯◯市なんですよね?通勤は大変ではありませんか?」と尋ねている。男性は「通勤は、車で1時間くらいなので、大変ではないですねー、うん」と1人で納得してまた黙り込んだ。

ここまで会話のキャッチボールができない男に、この女性はどうしてこんなに努力して質問をしているのだろうか。女性の努力が痛々しい。そんな女性の努力をよそに、男性は黙り続けている。私なら話の続かなさに苛立って、緊急の用事ができたとでも言って帰りかねない状況だ。

女性は、次に仕事での苦労話を尋ねた。
その時だけ、男性は「よそのスーパーで買い物をしている時に、なぜか店員と間違われ、お客にあれこれ尋ねられる」という話を嬉しそうにしていた。
どこがどう苦労話なのか私にはよくわからなかったが、「日常生活にもスーパーの店長臭を漂わせている」というだけの話なのではないか。
この男性はプライベートにまで仕事臭を持ち込んで喜んでいる。だから今の今まで結婚できていないのではないのか。公私の区別くらいつけてほしいものだ。

女性は、「ここ、いいお店ですね。以前も来られたことがあるんですか?」と尋ねていた。男性は「あります」とだけ答えてまた黙ってしまった。
例え前回も同じように女性を口説こうとしてこの店に連れてきたとしても、「友達がこのお店の雰囲気がいいって連れてきてくれて、それから気に入ってるんだ」くらいのことは言えないのだろうか?男性の居住地からは車で約30〜40分の距離の場所なのである。この男性とこのお店をつなぐ何らかのエピソードがあって然るべきなのだ。


結局この男性は仕事以外に何か楽しめるものがあるのかどうかわからなかったし、そもそも男性が女性に何も質問しなかったので、女性の素性については何もわからなかった。
私なら、こんな頭の悪い男はお断りしたい。きっと今後も楽しく会話なんかできないに決まっているからだ。

それにしても、この女性はなぜ初対面の相手に仕事の話を振ったのだろうか?「あんたの収入で生活していけるかどうか、見極めさせてもらうわ」という意思表示なのだろうか。
私なら、趣味と趣味にかける時間を聞き出して、趣味にかかるお金を推測し、そこから収入を割り出すだろう(アセスメント)。

とにかく盛り上がっていない、痛々しい単文のやり取りが続く隣りのテーブルを尻目に、さっさと帰宅した。
あの2人、今後二度と会うことはないだろう。

posted by Deanna at 01:11| Comment(0) | TrackBack(0) | Deanna's Log | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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