World Trade Center（2006，U.S.）

以前 劇場で予告を観た時に音楽に泣かされた私。ようやく本編を観ることができました☆

ワールド・トレード・センター

2001年9月11日の早朝。いつものように家を出て署へと向かう港湾警察のジョン・マクローリン巡査部長（Nicolas Cage）。彼は署に着くと部下たちを集め“お互いを守り合い、事故のないように”と言葉をかけ、それぞれの現場へと送り出す。ところが間もなく、世界貿易センタービルの北棟に旅客機が激突する大惨事が発生、港湾警察官たちに緊急招集がかけられる。すぐさまマクローリンを班長とした救助チームが結成され、現場へと急行する。現場の惨状に言葉を失う彼らだったが、新人警官のヒメノを含む４人の警官が、マクローリンと共にビル内に入ることを志願する。しかし、彼らがビルに潜入した直後、大音響と共にビル全体が崩れ始めるのだった。

　だいたい、秋頃から「今年度アカデミー賞最有力候補！」などと勝手に言っている映画に限ってアカデミー賞を受賞することはほとんどない。この映画も、きっとそんな1本になるはず。

　今年は米国同時多発テロ5周年なので、9.11.関連の映画が公開されているけれど、あんなでっかい事件から5年くらいで元の生活に戻れる人って、そんなに多くはないと思う。『元に戻るものは何もない』のよね。新しい紙を1枚クシャクシャにして、地道にきれいに伸ばしていったとしても、紙にシワは残るでしょう？…って、別にPTSDの話をしたいわけじゃないんだけど。
　
　社会派オリバー・ストーン作品にしては政治色がない、人々のつながりを淡々と描いた映画でした。情報が錯綜する中で救出に行って、自分達が生き埋めになって、それでもお互いに励ましあったりして『希望』を忘れない二人。瓦礫の下で、何も情報がない中で、ものすごい音だけが聞こえたり突然火事が起こったり…。そういった恐怖もしっかりと（でも淡々と）描かれてました。なんつっても、事件後の救助にたくさんの人が集まってるあたり、けっこう感動ものでした☆
　個人的には、ヒメノ警官の奥さんの行動がやたらとわがままなところがイヤでしたけど。でも、もしも自分が妊娠してて自分の旦那さんが行方不明になっちゃったら、静かにパニック起こすだろうなとは思うので、あまり人のことは言えないな。

　静かな音楽で、静かに感動。
　淡々としてるけど、人間社会って悪くないやんと思える、そんな映画。

Comments

こんばんは。
弊ブログへのトラックバック、ありがとうございました。
こちらからもコメントとトラックバックのお返しを失礼致します。

この作品は、実際に被害に遭われたジョン・マクローリンさんとウィル・ヒメノさん、そして、お二人を取り巻く大切な人達を丁寧に描く事により、様々な想いが心から湧き上がる映画に仕上られていたと思います。

また遊びに来させて頂きます。
ではまた。

Posted by たろ at 2006年10月08日 22:52

初めまして。「気まぐれ９６１部隊！」のコレコ（仮）と申します。
「ワールド・トレード・センター」のTB、ありがとうございました。
こちらからもTBさせて頂きましたので、よろしくお願いします。
この作品、私も予告編を観て「絶対に観なきゃ！！」って思っていたのに･･･。オリバー・ストーン監督にしては、かなり弱い印象の作品でしたね。
でも、建物が崩壊するシーンには恐ろしさを感じましたし、瓦礫の下に埋まってしまった絶望的な状況も、よく描かれていたと思います。
このような悲劇が、二度と起こりませんように･･･。

Posted by コレコ（仮） at 2006年10月08日 23:10

ＴＢありがとうございました。
ストーン監督にしては鋭さがなかったように思いました。
扱う題材のせいなのか・・・。
以前のような直球を投げなくなったのかな〜とも思いました。

TBさせて頂きました。

Posted by 小米花 at 2006年10月08日 23:20

ユナイテッド93と同時期に観れたこともこの映画を興味深くさせました。5年…早いものです。
TBありがとうございました。

Posted by trichoptera at 2006年10月09日 09:06

こんにちは、jamsession123goです。
ブログにTBありがとうございました。
この映画では、事件の意義と悲惨さがアメリカ人のヒロイズムにすり替えられたような気がしました。
この事件に対してこの映画の作りは、あまり賛同できないと思いました。

Posted by jamsession123go at 2006年10月09日 11:26

こんにちは♪
TBありがとうございました。
ストーン監督ということでどういう風に描いてくれるのだろうかとちょっと期待していたのですが・・。
悪くはないけれど、シチュエーションが9.11じゃなくてもありうるのでいまひとつ感が強かったのかしら？

Posted by ミチ at 2006年10月09日 15:09

>たろさん
一般の警察官に焦点をあてたからこそ浮き彫りになってくる家族愛は描かれていたと思います☆
ただ、事件の大きさを考えるとイマイチだなぁとおもってしまうのですよねー。うーん。

>コレコ（仮）さん
コメントありがとうございます☆
悲劇が二度と起こらないよう、私も祈っております。

>小米花さん
オリバー・ストーンなのに…感は、やっぱりぬぐえませんよね…。残念！！

>trichopteraさん
コメントありがとうございます。
United93も以前観ました。
5年という年月の持つ意味を改めて考えているところです。

>jamsession123goさん
米国人のヒロイズム…
あの海兵隊員さんのエピソードがどうにもこうにもひっかかりますねぇ。

>ミチさん
確かに、瓦礫の下からの救出劇はテロでなくても起こりうる出来事ですよね。私も「んー。微妙…」と思った一人です（汗）。

Posted by Deanna（管理人） at 2006年10月09日 18:08