公開されたばっかりで、1日だから観客も多いだろうと思いつつ‘シャンハイ』という映画のチケット購入。
主演がジョン・キューザックな時点で地味っちゃ地味なんだけど、ケン・ワタナベも出てるし、日本人観てるんじゃないの?とか思ったけど、私がチケット購入した時点で観客2名。
え?上映5分前よ?
もしかして、この映画、人気ないの?
選択間違えた?
けっこう不安になったけど、映画自体は可もなく不可もなく。
いや、むしろ不可。
真珠湾攻撃前夜の上海が舞台で、日本と米国の諜報部が暗躍してそこに中国マフィアが絡んでるお話なんで、よくわからないスパイ合戦あり。
勧善懲悪でないのでモヤモヤ。
でもやたらと人間だけは死んでいく。
気持ち悪い。
そんでもって、最終的に、登場人物の行動の原点が何一つ理解できない。
公式サイトによると、行動の原動力は「愛」らしいんだけど、いや、だからどうしてそういう関係になってるの?ってとこは想像するしかないので、いまいち共感できず。
まぁ、過去に謙さんはこの映画への出演を断ってたみたいなんです。理由は「役の気持ちに共感できないから」。
確かに。
共感できません。
共感できなかった役をちゃんと演じてる謙さん、あっぱれです。
一番理解できなかったのが、謙さんの日本語のセリフについてた英語字幕がトダナさん以上にひどい異訳(違訳?) だったってこと。
謙さんがね、やっとお目当ての女性(死にかけてる)を見つけて「どこにも連れていけなくてすまない」的なことを言ってるのに、英語字幕は「俺だ」程度。
いかん!あれでは日本人男性の美徳が伝わらない!
っていうか、あんなに愛憎劇を前面に出すんだったらさ、監督はジョン・ウーの方がよかったんでない?
きっと、白い鳩をパタパタと飛ばして、「どの男性も共感できる!でもそういう世界情勢だったんだし、そういう行動を取るしかなかったんだよね!」と世の女性を泣かせたはず。…と、私は思います。
上海、あんまりオススメしませんねー。
たまにミニシアター系の映画も観たいのに、こっちでは上映してくれない。かなしいなぁ。